sbfweb.com-banner
SBF トピックス - SBF通信 M&A動向編
2007年7月
最近の特に米国リーディング企業動向で注目したい点の一つに、VC(ベンチャーキャピタル)投資企業の出口(Exit)の85%レベルを占めているM&Aがあります。それは今や、R&D、製品開発、それらの事業化(一連のMOT活動)の中心テーマ、中核業務とさえ思える今日このごろです。
そこで本ページでは、そんなリーディング企業が今何を考え実行に移しているかを端的に示すものとして、このM&A動向を報告致します。

ソフトウェア、ITサービス
ネットワーク・ワイヤレス、先進コンピューティング
 
ソフトウェア、ITサービス
SAP、Wicom Communicationsを買収
通信を基盤にしたビジネスプロセスの提供を開始

05/14/07
http://www.wicom.com/en/press/view/sap-acquires-wicom-communications-to-deliver-communication-enabled-business-processes.html
SAP、マルチチャンネルIPベースのコンタクトセンターソリューションを提供。カスタマーサービスと通信プロセスを統合
2007年5月14日、オーストリア、ウイーン: SAP AG (NYSE:SAP)は本日、フィンランドのエスポーに本部を持つ、オールIPコンタクトセンターとエンタープライズ通信ソフトウェアの私企業、Wicom Communicationsを買収すると発表した。これにより企業は顧客プロセスのストリームライン化と俊敏性の向上が可能になると見られている。今回の買収で通信技術とビジネスシステムをより効果的に統合させることにより、企業がその形態に関わらずより効率的に顧客と対応できるような方法をSAPは提供できるようになるとしている。これは、カスタマーサービスやマーケティング、会計と営業などを連動させ、また顧客に応対する全ての従業員がどこにいても同じ情報と知識を共有できるようにすることで実現される。
Wicomは1999年に設立された。世界18ヶ国200ヶ所のコールセンター、また顧客との接触が多い企業に対して具体的なビジネス手段を提供している。
今回の買収の詳細は公開されていない。発表はウイーンで5月14-16日の間に開催されたSAPの国際顧客会議、SAPPHIRE® '07にて行われた。
SAPでは、企業が顧客・パートナー・サプライヤー・競争相手等を含むビジネスネットワークを作り出し、成長させそして改善させてゆくという傾向が増加しているとみている。つまりビジネスプロセスが従来の企業の境界線を越えてきているということだ。こういったネットワークを上手く利用するには、企業はバーチャルなビジネスプロセスやチームを構築・管理し、知識・リソース・通信チャネルを広範囲にわたって活用する必要がある。Wicomが参加することでSAPは顧客に対し、通信機能を持ったビジネスプロセスを活用させ、優れた顧客サービスを提供できるよう、ビジネスネットワークをより効果的に利用・管理させることができるようになる。
「機動力のある企業を上手く作るためには、経営側は通信を活用する方法を抜本的に変え、より効果的なビジネスプロセスを作り上げる必要があります」とGartner, Inc.のBern Elliot氏は語る。「こういった変化は、より敏速な対応、より正確なやりとりと、より社会性のある通信内容をもたらすことでしょう。」
今日のグローバルビジネスマーケットプレースでは、人々やプロセス、知識や接触点が複数の地域・機能そして組織にまたがって分散されている。同時に、顧客は企業に対し音声・SMS・Web・メールやケータイなど、複数の方法を利用して連絡を取ることを求めている。こういった異なる通信方法を同期させるのは困難になってきている。Wilcom Communicationsが傘下に入ることで、SAPはマルチチャンネルのオールIPなエンドツーエンドのコールセンターソリューションを提供することが可能になり、カスタマーサービスと通信プロセスを統合させることが可能になる。このソリューションにより、企業は異なるハードウェアやソフトウェアコンポーネントを統合させ、同時に管理を一元化させ分散されたリソースやプロセスの報告を受けられるようになる。
「増加しつつある弊社のカスタマーベースにおいて、Wicomはカスタマーサービス、テレセールス、日常業務などのパフォーマンスと品質を向上させるイノベーターとして、確固たる地位を築きました。」とWicomのCEO Ilkka Kivimäki氏は語る。「SAPと共に、今後もWicomは通信機能を利用したビジネスプロセスを支援してゆきます。手始めに、マルチチャンネルのオールIPコールセンターの総合ソリューションを提供します。SAPに参加することにより、弊社のイノベーションはより広域なビジネス舞台や開発のチャンスへと道が開かれてゆきます。弊社の社員がSAPに加わる事、そして弊社のお客様が統一化されたソリューションによって通信機能の利用したビジネスプロセスを管理できるようになることに、喜んでいます。」
現在、Wicomのソリューションは主にコールセンターや、顧客との接触、そして支店の多い企業内でパフォーマンスとビジネスプロセス品質を向上させることに焦点があてられている。このソリューションは導入がフレキシブルであり(ホスティング・現地導入・またはその組み合わせなど)、また標準的Webサービスを基盤にしたSAP® CRMとインテグレーションされている。Wicomの提供する機能はSAPの既存のコールセンターアプリケーション、SAP® Interaction Centerを補完し統合させるものである。このSAP® Interaction Centerは今後も様々なテレフォニーやベンダーとの統合を進め、顧客のニーズに幅広く対応してゆく予定である。
「市場では、ビジネスプロセスにおける通信の重要度が増加してきており、今回の買収により弊社のCRMの分野での主導権が強化され、また弊社のビジネスプロセスに対する独自の理解はお客様にとってメリットとなるでしょう。」と語るのはSAP CRM戦略・製品担当上級副社長・GMのBob Stutz氏である。「Wicom Communicationが参加することにより、SAPは画期的な通信機能付きビジネスプロセスを提供することで顧客対応を改善させ、運営をストリームライン化しTCOを低下させることができます。同時に、弊社の強力な環境は顧客企業様にCRMや通信技術の導入にあたって最善の選択とオプションを提供します。Wicom、そのパートナーとお客様をSAPに歓迎します。」
Wicomについて
Wicom CommunicationsはオールIPコールセンターとエンタープライズ通信ソリューションソフトウェアのヨーロッパでのリーダーである。Wicomのソリューションは従来の電話全ての機能を置き換えるもので、PBX・モバイルPBX・コールセンター等の機能を一元的に管理できるシステムとなっている。Wicomのソフトウェアを使えば、いつどこから、そしてどの方法でもその企業に連絡が取れるようにすることができるようになる。現在世界18ヶ国200以上の団体で利用されているこのWicomのソリューションはヨーロッパ各地のパートナー経由で入手できる。WicomはFrost & SullivanやRed Herring等、主要業界専門家によってその革新的技術が評価されている。詳細はwww.wicom.comまで。
SAPについて
SAPはビジネスソフトウェアの世界的一人者である。現在世界120ヶ国、39,400以上の顧客がSAP®アプリケーションを使用しており、その内容は中小企業特有のニーズを満たすものから、グローバルな組織用スイートまで幅広い。SAP NetWeaver®プラットフォームを基礎にし、イノベーションとビジネスの改変をもたらすSAPのソフトウェアは、世界中あらゆる規模の企業の顧客管理やパートナーとの協同関係を改善し、サプライチェーンとビジネス経営全般に効率化をもたらす。SAPソリューションはハイテク・小売・金融・ヘルスケア・公共事業など、25以上の個別産業のビジネスプロセスをサポートしている。50ヶ国以上に支社があり、フランクフルト取引所やNYSEなど、各種為替相場にもSAPとして上場している。その他詳細はhttp://www.sap.comまで。
 
ネットワーク・ワイヤレス、先進コンピューティング
Alcatel-Lucent、NetDevices買収を発表
NetDevicesの買収によりAlcatel-Lucentはエンタープライズネットワークとサービス提供の更なる充実を図る。
http://www.netd.com/news/pr070514
2007年5月14日、パリ - Alcatel-Lucent (Euronext Paris、NYSE:ALU) は本日、エンタープライズブランチ向けネットワークゲートウェイ開発の私企業、NetDevicesの買収に関する正式な契約を交わしたと発表した。NetDevicesはカリフォルニアのサニーベールに本社を置き、業界でも認知された革新的でフレキシブルなエンタープライズネットワークプラットフォーム、Unified Service Gatewayを提供している。これはブランチオフィスネットワークの管理に伴う費用と複雑さを軽減させることを目的として設計された製品だ。NetDevicesは2003年に設立され、サニーベールとインドのバンガロールに45名の従業員がいる。
「今エンタープライズでは、従業員がより効率的に働けるような、また顧客の満足度を増加させるようなネットワークやサービスを導入することによってビジネスを改善させる方法が模索されています。」と語るのはAlcatel-Lucentのエンタープライズ事業担当プレジデント、Hubert de Pesquidoux氏である。「エンタープライズ企業では現在、データ・音声・セキュリティサービスが統合され、安定性と保守性が確保された通信インフラへと急激に進化してきています。従来のアーキテクチャーでは、このような統合インフラを効率的に導入するための柔軟性とプログラマビリティに欠けています。そこで革新的なエンタープライズプラットフォームを基盤にしたNetDevicesの新鮮なアプローチと、音声やスイッチングでの弊社の強みを組み合わせることで、最強のエンタープライズ規模のネットワークが提供できるようになるのです。」
「NetDevicesのサービスゲートウェイは、ブランチオフィスに必要なサービスを統合パッケージで提供し、エンタープライズや中小企業のネットワークを簡素化できます。弊社がAlcatel-Lucentと力を合わせることでNetDevicesの拡張したソリューションをお客様に提供したり、またパートナー様に新しい可能性を提供したりできることに大変喜んでいます。」と語るのはNetDevices創立者・CEOのSeenu Banda氏である。「Alcatel-Lucentにはグローバルなセールスとサービス網、そして開発能力があり、パートナーシップにとっては理想的な相手です。この合意により、Alcatel-LucentのエンドツーエンドのソリューションをNetDevicesが補完し、そして世界中の幅広い顧客層へ革新的な製品を届けるという弊社の目標を追求できます。」
今回の買収が完了すると、NetDevicesの従業員と製品はAlcatel-Lucentのエンタープライズ事業グループに統合され、Alcatel-Lucentのエンタープライズソリューション事業担当プレジデントTom Burnsの管理下におかれる。
今回の買収には各種完了条件が伴い、また各種規制上の認可待ちにもなっているが、Alcatel-Lucentの2007年度第2四半期には完了する見込みである。合意の詳細は発表されていない。
Alcatel-Lucentについて
Alcatel-Lucent (Euronext Paris、NYSE:ALU) は、世界中のサービスプロバイダー、エンタープライズ企業や政府機関などがエンドユーザー向けに音声・データやビデオ通信サービスを提供するためのソリューションを提供している。固定・モバイル・統合ブロードバンドネットワークやIPテクノロジー、アプリケーションとサービスのリーダーとして、Alcatel-Lucentはそのエンドツーエンドソリューションを通じて家庭・職場・移動ユーザーに魅力的な通信サービスを提供する。世界130ヶ国で操業するAlcatel-Lucentは、ローカルなパートナーであると同時にグローバルな視野も持つ。業界で最も経験を積んだグローバルサービスチームを保有し、また通信業界で最大級の研究・技術・イノベーション組織でもある。2006年の試算収入は183億ユーロであり、本社はフランス、管理部門はパリにある(Thalesに移譲された分を除く)。

footer image

Copyright © 2001-2008 SBF All Rights Reserved.